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夫婦も長く一緒に居ると、言わなくても何となく伝わるものがある。
「ねえ、アレ取って」と言えば、ちゃんと必要なものを渡してくれるみたいな感じだ。
たまにニヤニヤされながら、「アレって何?」とか言われることあるけど。
まあ、それ僕が妻に対して良くやるんですけどね。
でもそういう事が続くと、ついパートナーに甘えて伝えるべきことを
「言ってないけども分かってるよね」と都合よく解釈してしまう。
でもね、どれだけ長く一緒に居たって、伝えるべきことはちゃんと言わないとダメですよ。
相手は超能力者じゃないんだから、基本的には言っていないことは相手にも伝わっていないのです。
ところがどっこい、そう思ってちゃんと必要なことを話していても、伝わっていないことがあるのが夫婦の不思議だ。
話さなければ伝わらない、ちゃんと話しても伝わらないという葛藤。
取れているようで上手く取れていないのが夫婦のコミュニケーションじゃないだろうか。
コミュニケーションの基本
前回の記事ではそういう事を減らすために、
コミュニケーションの基本はキチンと聴く姿勢をとって相手の話に耳を傾けることだという事を書いた。
あなたが心の内にこれまで秘めてきた思いの丈を、持てる限りの情熱とボキャブラリーを駆使してパートナーに向かって語ったとしても、
相手が何か作業しながらフンフンと話し半分にしか聞いていなかったとしたら、
作業が一段落した時に衝撃の一言をあなたに投げかけるだろう。
「で、何の話だったっけ?」
そんな事されたら、もう二度と話す気無くなりますよ。
だから、重要な話をしたい時には、その旨を相手に伝え、聴く姿勢を取るように最初にお願いすることが大切だと思う。
そして、これは聞き手側が気をつけるべきことだけど、聞いた話に対してキチンと応答する事が必要だ。
相槌はもちろんだけど、聞いた話に対して短い感想や意見などのコメントを返すのだ。
これをキチンをすれば、相手もあなたのコメントに対して応答し、それを繰り返すことで実りあるコミュニケーションが成立する。
文字にして書くと面倒くさい感じがするが、こんな事は普段の生活において、特に家の外では当たり前のようにやっている事だ。
会社の取引先に対して、お店の人に対して、友人や近所の人に対して、皆こうやってコミュニケーションを取っている。
ところが、相手が夫婦となるとなぜかこれが出来なくってしまうのだ。
夫婦になるとコミュニケーションが取れなくなる、、、?
それはやっぱり夫婦がとても近い存在で、お互いに対して甘えてしまう、
あるいはパートナーに対して極端に気を使わなくなってしまっているからじゃないかな。
「外ではもの凄く気を使っているのだから、家にいる時くらい気を緩めてゆっくりさせてよ」
と思う気持ちはよく分かるし、僕だって同じだ。
でも良く考えてみて欲しい。
コミュニケーションが不足して人間関係がこじれる場合、一番面倒くさい事態に陥る人間関係は、
会社の取引先との関係や友人関係、ご近所関係ではなく、夫婦関係なのだ。
夫婦関係がこじれると、公私共に甚大な被害と影響を及ぼす。
お金に対しても、子供との関係に対しても、両親との関係にも、人生そのものに対して深刻なダメージを負う恐れがあるのだ。
そう考えると、夫婦のコミュニケーションの事で少し気を使うだけで、それらの深刻な事態を避けられるなら安い代償じゃないかと思う。
いや、むしろコミュニケーションが上手くいけばいく程、夫婦の関係は良好になっていくのだ。
だから頑張ろうよ、夫婦のコミュニケーション!
対応方法は、男女で異なる
さて、夫婦のコミュニケーションでもう一つ大切な事は、相手の興味関心を尊重する事だ。
これは男性と女性で少し対応が違うと思う。
妻の側から夫への対応の場合、妻は夫の好きな事、趣味や関心事についての話を聞く時、
愛想よく相槌をうちながら最後まで聞いてあげる事がとても大切だと思う。
個人的な事だが、僕は漫画が好きで昔は結構マニアックな雑誌の漫画も追いかけていた。
ある時、妻とテレビを見ていた時に何か僕の琴線に触れる場面が出てきて、
それをキッカケに無性にかつて読んだある漫画について熱く語りたくなった。
そして、テレビを見ている妻に向かって猛然とその漫画についてストーリーを事細かに説明し、
作品について、果ては作者の執筆ペースに至るまで熱く語ったのだ。
妻にしてみればエライ迷惑だったと思う。
読んだこともないし、また興味もない漫画の話について延々と熱く語られるのだ。
もし僕が逆の立場ならiPad片手にハイハイと流し聞きをすると思う。
しかし、このとき妻は、僕の無駄に熱く何の生産性もない話に相槌をうちながら熱心に最後まで耳を傾けてくれたのだ。
実際の所、妻が本当に興味を持って僕の話を聞いていた訳ではないと思う。
多分、適当に流しつつ表向きは熱心なフリをしていたのだろう。
でもそんな事は僕には関係がなかった。
ただ自分の好きな漫画についての話を妻が一生懸命聞いてくれたという事実が僕の心を心底満足させた。
コミュニケーションにおいて、男性は女性に自分の好きな話をただ聞いてくれる事で
大きな満足を覚えるのだという事を強烈に体験した。
逆に夫が妻の話を聞く場合はどうかというと、夫は妻の話を聞きながら、
その時の妻の感じたことに対して共感を示す事が大切だ。
女性は取り止めのない話し方をする。
男性からすると女性の話は筋道が通っておらず、結論がどこに着地するのかも分かりずらく、
簡単に言うと聞いていてイライラする。
だから、夫は妻の話をあまり聞きたがらないし、聞き流す傾向があるんじゃないかと思う。
男性は取り止めもない話が苦手で、どちらかと言うと起承転結で会話が進むことを好むからだ。
でも、女性が取り止めもない話をするのにはキチンとした理由がある。
それは、女性は自分の話を聞いて、自分の気持ちに対して共感してほしいと思っているのだ。
だから、妻が夫に今日一日にあった出来事について話をする時、妻が求めている夫の応答とは、
「それは大変だったね、お疲れ様でした」とか「頑張ったね。疲れたでしょ。でも〇〇で良かったね」
というような応答を感情を乗せて言う事ではないかと思う。
しかしここで夫が疲れに任せて、「ふーん、それで?」なんて事を言おうものなら、
妻の怒りのボルテージはうなぎ昇りだ。
そして喧嘩もしていないのに突然、冷戦が勃発する事さえあり得る。
しかも冷戦が始まった理由が夫には分からないという状態でだ。
こうなってしまうと夫は完全にお手上げ。
この状況を解決するのは夫にとってノーヒントで世界最高難度のパズルを解くようなものだ。
しかもここで何とか妻の機嫌を取ろうとして、妻の不機嫌の理由を聞き出すと過去の自分の言動、
行動についての文句までセットにして不満をマシンガンのように浴びせられるのだ。
かといってこの状況を放置すると、積もり積もった不満がある日突然、爆弾のように爆発して、
夫にしてみれば身に覚えのない事で喧嘩を吹っかけられることになる。
こうして夫はただ妻の話にキチンと応答しなかったという些細なミスで行くも地獄、
戻るも地獄という究極の2択を強制的に突きつけられてしまう。
だから、気をつけよう。本当、気をつけよう。
夫婦のコミュニケーションの大切さ
夫婦のコミュニケーションはお互いの事をもっと知るためだけでなく、夫婦の関係を良好に保つためにとても大切だ。
コミュニケーションの不全は夫婦関係の破綻をも招く。
だから定期的に、夫婦の間のコミュニケーションがしかっり出来ているかを一緒に確認する事が大切だと思う。
夫婦のコミュニケーション、しっかりとれてますか?
管理人@妻のコメント
ある日の夕食時。
私が話し終えても、旦那からは何の応答もなく無言で、子どもの話しかけに答えることで会話が終了したことがありました。
その数日間、なーんか一緒にいても会話していてもモヤモヤしたものを感じていたのですが、
その時気付きました。
旦那が私の言うことに対して、何を言うことも何の反応も示さなかったことを。
「うぉい!話し聞いてるなら何か反応してよ!気分悪いわ!今気付いたけど、無視すんな。」
と烈火のごとく怒った記憶があります。
旦那としては、全く気付いておらず、話を聞いていたつもりだったので、
私が瞬間湯沸かし器のように突然怒り出したのにビックリしたそうです。
夫婦のコミュニケーション、取れているようで取れていないことがあります。
自己満足にご注意ください。