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GWもいよいよ終わりだ。
皆さんはどのようにGWを過ごされただろうか。
我が家の今年のGWは珍しく仕事が全く入らず、例年になくゆっくり過ごすことが出来た。
先日は家族を連れて車で少し離れた大きな公園へ出かける事も出来た。
しかし、楽しい家族のお出かけの道中、肝を冷やす経験をした。
老人の危険行為
目的地の公園に向かって走っている道中に緩い登り坂の道があり、そこを走っている時だった。
坂を登り始めてその中腹あたりに信号があり、丁度信号が赤から青に変わったのが見えた。
歩道を見ると杖をついたお爺さんが横断歩道を渡るために信号待ちをしているのが見える。
信号は青に変わったばかりだったし、お爺さんも歩行者信号が赤で信号待ちをしていたので、
何もか考えずに普通に通り過ぎようとしたその時、突然お爺さんが信号無視をして飛び出してきたのだ。
助手席に乗っていた妻も思わず「危ない!」と叫んだ。
急ブレーキを踏んで慌てて減速。
幸い事故にはならなかったが肝が冷えた。
思わずクラックションを鳴らして非難を表明したが、お爺さんは悪びれる様子もなく飄々と赤信号で横断歩道を渡って行った。
腹立たしいを通して呆れてしまう体験だった。
最近の老人は不機嫌で自分勝手?
最近、自分勝手な老人を多く見る。
ネットでも公共の場所で自分勝手に振る舞う年寄りについての報告やニュースが絶えない。
一体、いつから日本の老人はこんなに自分勝手でワガママな存在になってしまったんだろうか。
僕が子供の頃の老人のイメージはもっと穏やかなものだった気がする。
歳をとって動きがゆっくりになると共に気も長くなって行く。
幼い頃の僕のイメージするお年寄りというのは、気が長くて、優しく、また経験によって培われた品性がある存在だった。
ところが、今のお年寄りは小さい子供と大差ないようなイメージだ。
ワガママで自分勝手で、周りの迷惑も顧みず我が道を進んで行く。
そんな風に思っている中で1つの記事を見つけた。
この記事によると、欧米では歳をとるほどより穏やかになり優しくなるのが定説であり、
それは科学的にも立証されているのだそうだ。
ではなぜ、日本のお年寄りはそういう風では無いのだろうか。
それは、日本における幸福度指数が関わっているという。
なんと日本では、歳をとるほど幸福度が下がって行くのだそうだ。
その原因として挙げられているのが、日本のお年寄りが抱える深刻な孤独感と満たされない承認欲求だと言う。
日本において急速に進んでいる、都市化、核家族化、少子化、過疎化が社会的な孤立感を加速させていて、
そうした社会の間でお年寄りたちは孤独と不安、不満を募らせていると言う。
そして、そのようなお年寄りの方々が抱えている不安と不満がワガママでキレるお年寄り登場という形で社会に現れていると言うのだ。
老人の孤独化と社会との関わり
そう言われると、昔はお年寄りとの接点というものがもう少し多くあったような気がする。
近所の知り合いのおばあちゃんの家を訪れたり、
学校のご近所で地域貢献をしているお年寄りが学校で講演をしてくれたりという事が自分が子供の時はあったなぁと思う。
そうした社会との繋がりを失い、孤立化したお年寄りたちのエネルギーが
ワガママとかキレるというかたちで現れているのだとしたら、それは現在のお年寄りだけの問題では無いと思う。
自分たちが年寄りになった時には、社会はもっとお年寄りに冷たい社会になっているかもしれないからだ。
若い世代からすれば、このようなお年寄りを何とか排除して、もっと居心地の良い社会にして欲しいと思うかもしれない。
しかし、それが実現してしまったら自分たちがお年寄りになった時に社会から排除されてしまうという悲劇を体験することになる。
それよりも、若い世代も高齢者の世代も幸せに暮らせる社会を築いて行くほうが良いよね。
そんな事をツラツラと考えるきっかけとなったGWの体験だった。